未成年者の家出・失踪は、夏休みなどの長期休暇中に増加します。
今年も例外ではなく、子供の家出・失踪に関するご相談が数多く寄せられています。このような未成年者の家出・失踪は、事件事故に巻き込まれることがあるので非常に危険といえるでしょう。



そのことを示すかのように、過去には家出中の１６歳の少女が暴力団組員と共謀し、男性会社員から２０万円を脅し取る事件が発生しました。

【以下、産経新聞より】

■美人局で組員と１６歳少女逮捕　淫行の会社員は事情聴取

出会い系カフェで知り合い、みだらな行為をした男性から現金を脅し取ろうとしたとして、警視庁渋谷署は恐喝未遂の疑いで、東京都渋谷区道玄坂の指定暴力団住吉会系組員、山本亮太容疑者（２２）と大田区の無職の少女（１６）を逮捕した。２人は容疑を認め、少女は「家出中で金がなくてやった」と供述している。
山本容疑者は少女に対し、同様の行為について具体的なやりとりを指示するメールを送っており、余罪を追及している。
調べでは、山本容疑者は１０日、少女が東京・池袋の出会い系カフェで知り合った都内の男性会社員（４３）に「おれはやくざだ。お前はおれの女が１６歳と知りながら金を払って寝た。援助交際で逮捕される」などと脅し、示談金名目で現金２０万円を脅し取ろうとした疑い。
男性会社員は少女が１６歳とは知らなかったといい、５日に知り合った後、ドライブや食事に数回行き、８日には現金を渡して新宿区内のホテルでみだらな行為をしたという。同署は今後、都青少年健全育成条例違反の疑いで男性会社員から事情を聴く方針。

【以上、産経新聞より】

この事件は犯罪の観点から見ると少し複雑です。暴力団組員は完全なる加害者ですが、少女と会社員はふたりとも加害者でありながら被害者でもあります。

しかし、ひとつ確実に言えることは、少女がこんな事件に巻き込まれてしまう前に発見できてさえいれば、少女は暴力団員とは関わらず、援助交際をすることもなかったということです。まだ１６歳でこのような体験をしてしまったことは、少女の心に大きな傷跡として一生残ることになるでしょう。

このように現在の子供たちの家出は、ひと昔前の友だちの家を点々とするようなものとは本質が変わってきています。インターネットも普及し、それを若年層も利用できるようになってから、家出に関する悪質な情報も氾濫している状況です。もしお子さんが家出をしてしまったら、一刻も早く警察に届出を済ませたうえで専門家に相談をするべきでしょう。暴力団関係者と付き合いを持ったり、犯罪に手を染めてしまう前に、見つけ出して保護してあげるべきでしょう。

調査士会では、未成年者の家出問題でお悩みの方のご相談をお受けしております。
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